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へやをでて やまのたかみに さくらみる うたのこころは またちがいけり

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奈良県にあります吉野山は、下千本もようやく盛りというところでした。中千本も五分咲きの少し前のようでして、萌木も少なく、薄赤い灰色の階調で花が楽しめます。山を背景に右も左も目には桜で、堪能しました。
花芽ばかりの奥千本近くにある西行庵にも足をのばしました。山の中に入って、花の歌をあまた詠んだ西行ですが、今の庵も山の上方、青根ヶ峰の周辺にあり、狭く細い坂道を歩きます。
霞がかった夕暮れの山を後にして帰路につき、我が家の近くで、大きな朧月が見えました。自室に落ち着き、本棚から山家集を出してみますと、実景を見ずに詠まれた歌とはまた違い、景色の印象が立ち上がってきます。山やむかしの山ならん、ではありますが、これが西行の歌のこころなのでしょうか。