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源氏物語に学ぶ十三の智恵

休日に絵を描きながら、ラジオを流しておりますと、聞き覚えのあるお声で、古典文学の話が聞こえてまいります。このお声は去年放送大学の“和歌文学の世界”でお聞きした先生のものではないか。この文章の、言葉の並びが・・・と思っておりますと、やはり島内景二先生でした。三月まで毎週ラジオで拝聴できるようです。NHKのテキストも販売されております。

放送が待ちきれなくて、先にテキストを読んでいるのですが、源氏物語からなにを読み解くのかは時代によりいろいろだそうです。そして、それまでの読み方を継承せずに、いわばリセット状態にして読んだのが、二百年程前の本居宣長とのことでした。源氏物語もののあはれであると言った天才です。

それで私も高校では、そのように習ったのですが、この「ものあはれ」が源氏物語を読むにはしっくりこなかったんですね。ちょうど、近代主観主義的芸術観(この言葉は青山昌文先生の講義で知りました。)がしっくりこなくって、それより前にあった長い伝統的芸術観のほうがよかったというか。まあ、こちらの話は正確には美学なのですけれども。

私の祖父母は大正の生まれで、受けた教育も私の父母とは違い、人格に近世的な部分がありました。その祖父たちもとうに亡くなり、その考えをついで新しい時代がうまれた訳でもないと思っているので、近代ではない伝統に、新しい時代をよりよいものにとする美を私は探しているのかもしれません。